アバランチは6%上昇──トランプ大統領とマスク氏の緊張が和らぎ、機関投資家の勢いが確立 | CoinDesk JAPAN（コインデスク・ジャパン）

• アバランチは過去24時間で6%以上急騰し、暗号資産市場全体よりも良好なパフォーマンスを示した。
• 価格の反発は、現実資産トークン化、機関投資家による採用、そしてその技術の普及拡大に起因する可能性がある。
• アバランチは19.40ドル付近で強力なサポートを築き、20ドルを突破した。短期的なレジスタンスは21ドル付近、サポートは20.81ドル。

アバランチ価格は、政治的な不安定から立ち直り、現実資産（RWA）トークン化と機関投資家による採用における大きな進展を背景に上昇した可能性がある。

アバランチは、19.37ドルの安値から20.96ドルまで上昇。今週これ以前にドナルド・トランプ（Donald Trump）大統領とテスラ（Tesla）のイーロン・マスク（Elon Musk）CEOの間で緊張が高まったことで引き起こされた市場全体の売りから回復した。トランプ大統領はマスク氏との政府契約を打ち切ると脅し、マスク氏は応戦してトランプ大統領がジェフリー・エプスタイン（Jeffrey Epstein）のファイルに関与していると非難した。

CoinDeskのリサーチ部門のテクニカル分析データモデルによると、アバランチは強気の勢いを示す複数のサインを出した後に反発した。アバランチは19.40ドル付近で強固な足場を築いており、これは24時間単純移動平均を超える出来高によって裏付けられている。

アバランチが20ドルを突破した頃には、出来高がさらに増加し、この動きの強さを示している。このモデルによれば、アバランチは現在、21ドル付近で短期的なレンジスタンスを、20.81ドルでサポートを形成している。

しかし、平均を上回るこの反発は、単なるテクニカル的な要因だけではない可能性がある。FIFA（国際サッカー連盟）は先月、FIFAブロックチェーンネットワークの基盤としてアバランチを選択。アルゴランド（Algorand）やポリゴン（Polygon）から既存のNFTコレクションを新ネットワークに移行し、新たなファン体験の構築を計画している。

機関投資家の勢いも、この動きをさらに後押しした。資産運用会社のヴァンエク（VanEck）は、5月21日に初めて発表していた1億ドル（約145億円、1ドル145円換算）規模のPurposeBuilt Fundを今月中に立ち上げる予定だ。これは、アバランチエコシステム内のプロジェクトのみに焦点を当てている。

このファンドは、ゲーム、金融、AI分野のトークンや事業を支援するとともに、遊休資金をトークン化マネーマーケットなどのオンチェーンの現実資産（RWA）商品に投入する。

アバランチ価格は依然として24.80ドル付近でテクニカル的なレジスタンスに直面しているが、機関投資家の活動やオンチェーンRWAの増加、FIFAのような著名なパートナーによるネットワーク利用の組み合わせにより、アバランチは6月を通じて市場全体のボラティリティを上回り続ける可能性がある。

｜翻訳・編集：林理南
｜画像：Nicolas Cool/Unsplash
｜原文：AVAX Jumps 6% as Trump-Musk Tensions Fade and Institutional Momentum Builds