## ライアン・スペシャリティ・グループ・ホールディングス[RYAN]、特殊保険のエキスパート### E&Sマーケットは一般損保市場の2倍以上のペースで拡大一昔前には「(サッカー選手の)デビッド・ベッカムが脚に1億ポンドの保険を掛けた」「マライア・キャリーは声帯に保険を掛けている」といった話題がときどきスポーツ紙を賑わせました。こうした話題の真偽の程は定かではありませんが、少数派のリスクに対応するスペシャリティと呼ばれる保険は英国や米国で発達してきたそうです。ライアン・スペシャリティ・グループ・ホールディングス[RYAN]はスペシャリティ保険のエキスパートです。高度な専門性やノウハウ、技術が必要とされる分野ですが、現在の会長のパトリック・ライアン氏が2010年に創業した後、市場急成長の波に乗って業容を拡大しています。米国では特殊なリスクに対応し、一般の保険会社がカバーしない保険の市場をエクセス&サープラスマーケット(E&Sマーケット)と呼びます。2010-23年のE&Sマーケット(元受保険料収入ベース)の年間平均成長率は10.5%で、一般の損害保険市場の平均成長率である4.6%の2倍以上のペースで拡大しています。### スペシャリティ保険の仲介:手数料収入の61%同社の主力事業はスペシャリティ保険の仲介です。保険のリテール・ブローカーや代理店と、E&S専門の保険会社を結ぶホールセールの保険ブローカーとしてのビジネスが最も大きく、全体の手数料収入に占める割合は61%に上ります(2024年12月期)。強みは前線で顧客に保険商品を売るリテール・ブローカーや代理店との強固な関係です。同社は米国の全50州で効率的に保険商品をリテール・ブローカーや代理店に卸すことができるような体制を整えていると説明しています。「RTスペシャリティ」などのブランドで展開するホールセールビジネスでは、不動産保険、災害保険、家計保険、専門職・役員責任保険、労災保険、運輸保険などを取り扱っています。#### 各種スペシャリティ保険の内容不動産保険では一般の住宅やコンドミニアム、商業施設、複合施設が補償の対象で、洪水、地震、山火事、暴風雨などはもちろん、テロやパンデミックなどに保険を掛けることも可能です。家計保険では多様な商品を取り揃えています。例を挙げればコレクションのクラシックーカーに対する補償のほか、スノーモービルや水上バイクの利用で生じる事故などを対象とする損害賠償保険もあります。「RT ProExec」のブランドで手掛ける専門職・役員責任保険では、専門職や会社役員が抱えるリスクに対応します。専門職のリスクとしては真っ先に医療事故が思い浮かびますが、医師や歯医者、助産師などを対象とする商品も揃っているようです。また、会社役員が抱える金銭的なリスクには株主代表訴訟がありますが、賠償責任保険で対応が可能です。このほか会社役員を対象とする保険では誘拐や身代金をカバーする商品が目を引きます。### 引受権限ビジネス:手数料収入の13%主力のホールセールビジネスのほか、保険契約の引受権限ビジネスも手掛けています。保険会社が引き受けの権限や管理・販売の責任をライアン・スペシャリティに付与するもので、あらかじめ定められた引き受けの基準に沿い、複雑なリスクにも迅速に対応できるようになります。全体の手数料収入に占める引受権限ビジネスの割合は13%に上ります。### 引受管理ビジネス:手数料収入の26%さらに引受管理ビジネスでは、保険会社から委託を受けた保険代理店や引受会社を通じ、商品の設計、保険の引き受け、カバー範囲の設定などを手掛けます。全体の手数料収入に占める割合は26%に達しています。【図表1】ライアン・スペシャリティ・グループ・ホールディングス[RYAN]:業績推移(単位:百万ドル)出所: LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成※期末は12月【図表2】ライアン・スペシャリティ・グループ・ホールディングス[RYAN]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月20日時点)## プログレッシブ[PGR]、自動車保険に強みプログレッシブ[PGR]は損害保険事業を手掛けています。個人向けと法人向けの自動車保険を中心に住宅不動産保険やオートバイ保険なども引き受けます。2024年12月期の正味収入保険料は前年比21%増の744億2400万ドルと順調に伸びました。セグメントでは個人向けビジネスが圧倒的に大きく、正味収入保険料は23%増の634億7000万ドルで、全体の85%を占めています。個人向けビジネスでは通常の自動車保険に加え、オートバイ、リクレーショナル・ビークル(RV)、水上バイクなどを保険の対象とするスペシャリティ保険も手掛けています。2024年12月期の個人向け自動車保険の正味保険料収入は603億9900万ドルで、全体の81%に達しています。住宅不動産保険は全体の約4%です。法人向けビジネスは主に中小企業のオーナーなどが対象です。商用車や産業機械をカバーする保険をはじめ、ビジネス関連の損害賠償保険や労働災害補償保険なども引き受けます。法人向けビジネスの正味収入保険料は8%増の109億5300万ドル、全体に占める割合は15%です。【図表3】プログレッシブ[PGR]:業績推移(単位:百万ドル)出所: LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成※期末は12月【図表4】プログレッシブ[PGR]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月20日時点)## マーシュ・アンド・マクレナン[MMC]、リスク管理と保険を一体化マーシュ・アンド・マクレナン[MMC]はリスク管理サービスや保険サービスを手掛けています。130ヶ国超の個人や法人を顧客に持ち、4つのブランドで事業を展開しています。セグメントはリスク&保険サービス部門とコンサルティング部門に分かれ、リスク&保険サービスは2024年12月期の売上高の約63%を稼ぐ中核部門です。このうち「マーシュ」は顧客向けにリスク管理、保険プログラム管理、リスクコンサルティング、分析モデリング、リスク金融サービスなどを手掛けています。売上比率は約53%に上ります。もうひとつのブランドが「ガイ・カーペンター」で、主に再保険の仲介、戦略助言サービス、分析ソリューションを手掛けています。売上比率は約10%です。コンサルティング部門は全体の約37%に当たる売上高を上げています。このうち「マーサー」ブランドが組織・人事マネジメントのコンサルティングを担い、売上比率は約23%です。コンサルティング部門では「オリバー・ワイマン」が経営コンサルティングを手掛けます。組織の戦略策定、オペレーション、リスク管理、組織改編といった領域で専門的なノウハウを持ち、34ヶ国で事業を展開しています。売上比率は約14%です。【図表5】マーシュ・アンド・マクレナン[MMC]:業績推移(単位:百万ドル)出所: LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成※期末は12月【図表6】マーシュ・アンド・マクレナン[MMC]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月20日時点)## トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]、長い歴史を持つ損保トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]は米国を代表する損害保険会社です。前身企業の創業はペリーが日本に来航した1853年。長い歴史の中での合従連衡の末、巨大グループに成長しています。ダウ平均の構成銘柄に採用されたのは2009年6月で、それ以来、1度も除外されることなく今に至っています。セグメントは法人向け保険、個人向け保険、保証保険&スペシャリティ保険に分かれています。法人向け保険部門では、商用車・トラック保険、財産保険、海上保険、労働者災害補償、サイバー保険、中小企業オーナー保険、環境責任保険など多岐にわたるプランを用意し、顧客の需要に対応します。2024年12月期の正味収入保険料は前年比8%増の220億7800万ドルで、全体に占める割合は約51%です。個人向け保険では自動車保険、住宅保険、旅行保険、ペット保険、バイク保険、宝石・高価アイテム保険などが主な商品です。正味収入保険料は8%増の171億6900万ドルで、全体に占める割合は約40%です。保証保険&スペシャリィ保険では、企業の契約履行などを対象とする保証証券(シュアティボンド)、従業員や役員の不正行為で被る損失を対象とする身元保証保険、企業の経営陣の訴訟リスクなどに対応する役員賠償責任保険、専門職業人賠償責任保険などを扱っています。正味収入保険料は7%増の41億900万ドルで、全体に占める割合は約9%です。【図表7】トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]:業績推移(単位:百万ドル)出所: LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成※期末は12月【図表8】トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月20日時点)## メットライフ[MET]、米国最大級の生保メットライフ[MET]は米国最大級の生命保険会社で、年金保険や損害保険も手掛けています。創業は1868年で、150年を超える歴史を持ちます。長い歴史の中では最近の出来事かもしれませんが、2010年にリーマン・ショックで経営難に陥った保険大手のAIGから生保大手のアリコを買収し、業容を拡大させています。セグメントは団体保険部門、退職金・年金部門、アジア部門、中南米部門、欧州・中東・アフリカ(EMEA)部門、ホールディング部門に分かれています。団体保険部門では大手企業との長年にわたる関係を軸に米国の団体保険市場で優位なポジションを築いています。提供するプランは生命保険、歯科保険、障害所得補償保険、個人向け障害所得補償保険、傷害死亡・身体切断(AD&D)保険、傷害・疾病保険などです。退職金・年金部門では企業などの法人を対象に従業員給付制度の負担を軽減するためのソリューションを手掛けています。生命保険や年金保険、投資商品を用いた負担軽減措置や資金調達などの手段を提供します。【図表9】メットライフ[MET]:業績推移(単位:百万ドル)出所: LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成※期末は12月【図表10】メットライフ[MET]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月20日時点)
【米国株:銘柄発掘】保険セクター:スペシャリティ保険市場が急成長 | 米国株、業界動向と銘柄解説 | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア
ライアン・スペシャリティ・グループ・ホールディングス[RYAN]、特殊保険のエキスパート
E&Sマーケットは一般損保市場の2倍以上のペースで拡大
一昔前には「(サッカー選手の)デビッド・ベッカムが脚に1億ポンドの保険を掛けた」「マライア・キャリーは声帯に保険を掛けている」といった話題がときどきスポーツ紙を賑わせました。こうした話題の真偽の程は定かではありませんが、少数派のリスクに対応するスペシャリティと呼ばれる保険は英国や米国で発達してきたそうです。
ライアン・スペシャリティ・グループ・ホールディングス[RYAN]はスペシャリティ保険のエキスパートです。高度な専門性やノウハウ、技術が必要とされる分野ですが、現在の会長のパトリック・ライアン氏が2010年に創業した後、市場急成長の波に乗って業容を拡大しています。
米国では特殊なリスクに対応し、一般の保険会社がカバーしない保険の市場をエクセス&サープラスマーケット(E&Sマーケット)と呼びます。2010-23年のE&Sマーケット(元受保険料収入ベース)の年間平均成長率は10.5%で、一般の損害保険市場の平均成長率である4.6%の2倍以上のペースで拡大しています。
スペシャリティ保険の仲介:手数料収入の61%
同社の主力事業はスペシャリティ保険の仲介です。保険のリテール・ブローカーや代理店と、E&S専門の保険会社を結ぶホールセールの保険ブローカーとしてのビジネスが最も大きく、全体の手数料収入に占める割合は61%に上ります(2024年12月期)。
強みは前線で顧客に保険商品を売るリテール・ブローカーや代理店との強固な関係です。同社は米国の全50州で効率的に保険商品をリテール・ブローカーや代理店に卸すことができるような体制を整えていると説明しています。
「RTスペシャリティ」などのブランドで展開するホールセールビジネスでは、不動産保険、災害保険、家計保険、専門職・役員責任保険、労災保険、運輸保険などを取り扱っています。
各種スペシャリティ保険の内容
不動産保険では一般の住宅やコンドミニアム、商業施設、複合施設が補償の対象で、洪水、地震、山火事、暴風雨などはもちろん、テロやパンデミックなどに保険を掛けることも可能です。
家計保険では多様な商品を取り揃えています。例を挙げればコレクションのクラシックーカーに対する補償のほか、スノーモービルや水上バイクの利用で生じる事故などを対象とする損害賠償保険もあります。
「RT ProExec」のブランドで手掛ける専門職・役員責任保険では、専門職や会社役員が抱えるリスクに対応します。専門職のリスクとしては真っ先に医療事故が思い浮かびますが、医師や歯医者、助産師などを対象とする商品も揃っているようです。
また、会社役員が抱える金銭的なリスクには株主代表訴訟がありますが、賠償責任保険で対応が可能です。このほか会社役員を対象とする保険では誘拐や身代金をカバーする商品が目を引きます。
引受権限ビジネス:手数料収入の13%
主力のホールセールビジネスのほか、保険契約の引受権限ビジネスも手掛けています。保険会社が引き受けの権限や管理・販売の責任をライアン・スペシャリティに付与するもので、あらかじめ定められた引き受けの基準に沿い、複雑なリスクにも迅速に対応できるようになります。全体の手数料収入に占める引受権限ビジネスの割合は13%に上ります。
引受管理ビジネス:手数料収入の26%
さらに引受管理ビジネスでは、保険会社から委託を受けた保険代理店や引受会社を通じ、商品の設計、保険の引き受け、カバー範囲の設定などを手掛けます。全体の手数料収入に占める割合は26%に達しています。
【図表1】ライアン・スペシャリティ・グループ・ホールディングス[RYAN]:業績推移(単位:百万ドル)
出所: LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成
※期末は12月
【図表2】ライアン・スペシャリティ・グループ・ホールディングス[RYAN]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月20日時点)
プログレッシブ[PGR]、自動車保険に強み
プログレッシブ[PGR]は損害保険事業を手掛けています。個人向けと法人向けの自動車保険を中心に住宅不動産保険やオートバイ保険なども引き受けます。
2024年12月期の正味収入保険料は前年比21%増の744億2400万ドルと順調に伸びました。セグメントでは個人向けビジネスが圧倒的に大きく、正味収入保険料は23%増の634億7000万ドルで、全体の85%を占めています。
個人向けビジネスでは通常の自動車保険に加え、オートバイ、リクレーショナル・ビークル(RV)、水上バイクなどを保険の対象とするスペシャリティ保険も手掛けています。2024年12月期の個人向け自動車保険の正味保険料収入は603億9900万ドルで、全体の81%に達しています。住宅不動産保険は全体の約4%です。
法人向けビジネスは主に中小企業のオーナーなどが対象です。商用車や産業機械をカバーする保険をはじめ、ビジネス関連の損害賠償保険や労働災害補償保険なども引き受けます。法人向けビジネスの正味収入保険料は8%増の109億5300万ドル、全体に占める割合は15%です。
【図表3】プログレッシブ[PGR]:業績推移(単位:百万ドル)
出所: LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成
※期末は12月
【図表4】プログレッシブ[PGR]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月20日時点)
マーシュ・アンド・マクレナン[MMC]、リスク管理と保険を一体化
マーシュ・アンド・マクレナン[MMC]はリスク管理サービスや保険サービスを手掛けています。130ヶ国超の個人や法人を顧客に持ち、4つのブランドで事業を展開しています。
セグメントはリスク&保険サービス部門とコンサルティング部門に分かれ、リスク&保険サービスは2024年12月期の売上高の約63%を稼ぐ中核部門です。このうち「マーシュ」は顧客向けにリスク管理、保険プログラム管理、リスクコンサルティング、分析モデリング、リスク金融サービスなどを手掛けています。売上比率は約53%に上ります。
もうひとつのブランドが「ガイ・カーペンター」で、主に再保険の仲介、戦略助言サービス、分析ソリューションを手掛けています。売上比率は約10%です。
コンサルティング部門は全体の約37%に当たる売上高を上げています。このうち「マーサー」ブランドが組織・人事マネジメントのコンサルティングを担い、売上比率は約23%です。
コンサルティング部門では「オリバー・ワイマン」が経営コンサルティングを手掛けます。組織の戦略策定、オペレーション、リスク管理、組織改編といった領域で専門的なノウハウを持ち、34ヶ国で事業を展開しています。売上比率は約14%です。
【図表5】マーシュ・アンド・マクレナン[MMC]:業績推移(単位:百万ドル)
出所: LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成
※期末は12月
【図表6】マーシュ・アンド・マクレナン[MMC]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月20日時点)
トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]、長い歴史を持つ損保
トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]は米国を代表する損害保険会社です。前身企業の創業はペリーが日本に来航した1853年。長い歴史の中での合従連衡の末、巨大グループに成長しています。ダウ平均の構成銘柄に採用されたのは2009年6月で、それ以来、1度も除外されることなく今に至っています。
セグメントは法人向け保険、個人向け保険、保証保険&スペシャリティ保険に分かれています。法人向け保険部門では、商用車・トラック保険、財産保険、海上保険、労働者災害補償、サイバー保険、中小企業オーナー保険、環境責任保険など多岐にわたるプランを用意し、顧客の需要に対応します。2024年12月期の正味収入保険料は前年比8%増の220億7800万ドルで、全体に占める割合は約51%です。
個人向け保険では自動車保険、住宅保険、旅行保険、ペット保険、バイク保険、宝石・高価アイテム保険などが主な商品です。正味収入保険料は8%増の171億6900万ドルで、全体に占める割合は約40%です。
保証保険&スペシャリィ保険では、企業の契約履行などを対象とする保証証券(シュアティボンド)、従業員や役員の不正行為で被る損失を対象とする身元保証保険、企業の経営陣の訴訟リスクなどに対応する役員賠償責任保険、専門職業人賠償責任保険などを扱っています。正味収入保険料は7%増の41億900万ドルで、全体に占める割合は約9%です。
【図表7】トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]:業績推移(単位:百万ドル)
出所: LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成
※期末は12月
【図表8】トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月20日時点)
メットライフ[MET]、米国最大級の生保
メットライフ[MET]は米国最大級の生命保険会社で、年金保険や損害保険も手掛けています。創業は1868年で、150年を超える歴史を持ちます。長い歴史の中では最近の出来事かもしれませんが、2010年にリーマン・ショックで経営難に陥った保険大手のAIGから生保大手のアリコを買収し、業容を拡大させています。
セグメントは団体保険部門、退職金・年金部門、アジア部門、中南米部門、欧州・中東・アフリカ(EMEA)部門、ホールディング部門に分かれています。
団体保険部門では大手企業との長年にわたる関係を軸に米国の団体保険市場で優位なポジションを築いています。提供するプランは生命保険、歯科保険、障害所得補償保険、個人向け障害所得補償保険、傷害死亡・身体切断(AD&D)保険、傷害・疾病保険などです。
退職金・年金部門では企業などの法人を対象に従業員給付制度の負担を軽減するためのソリューションを手掛けています。生命保険や年金保険、投資商品を用いた負担軽減措置や資金調達などの手段を提供します。
【図表9】メットライフ[MET]:業績推移(単位:百万ドル)
出所: LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成
※期末は12月
【図表10】メットライフ[MET]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月20日時点)